情熱の国スペインは、驚くべき長寿犬の国だった。

情熱の国スペインはマドリッド。 日本と同じく四季があり、冬には雪が降ることもあるのに、夏には夜の10時まで明るい太陽のせいか、人々のその気質のせいか、暑い季節のイメージが強い。 ここはマドリッドで一番大きいレティーリョ公園。 噴水や大きい池、バラ園や展示場、ドッグランまで何でもあり、しかもそれが開放感たっぷりに広々としていて、マドリッドの人々にとっては欠かせない憩いの場となっている。 日本とほぼ同じ気温と季節ではあるが、昼間は日本より強い日差しのせいで温かく その気持ちの良い天気の中、平日にも関わらず、公園では沢山の人たちが犬と一緒に散歩をしている。 写真を撮らせてもらえませんかと聞くと、「いつもはもっとキレイなのに」などと言いながらも、みんな自分の犬を座らせたり、カメラ目線にさせようとしたり、芸をさせようとしたり、一生懸命奮闘している姿が微笑ましく、 万国共通な親ばかっぷりにとても親近感を覚えた。 spainvol1.jpg この日は平日だったのでお年寄りのオーナーが多かったのだが、驚いたのはその犬達の年齢だった。 最初に会った子がまず17歳! そこで驚いていたら、次は20歳のシーズー!その日会った最高齢は何と22歳!!!! 何故そんなに長寿なのだろう。飼い主に尋ねると、気候だろうか、栄養だろうか。 でも、きっとこの公園にせいに違いない。そう答えていた。 街で自分達と同じ生活をするのではなく、毎日この広くて気持ちの良い公園に連れて来て、気持ちよく遊ぶことが大事なのだと。 子供や犬達が安全に走り回って遊べて、お年寄りが将棋をしたりゲートボールをしたり、デートをしたり、散歩をしたり。 日本の都会にもこういう公園が沢山あったら良いのに。 現在、日本における犬の数は、10歳以下の子供の数を上回っているそうだ。 これは大変な数字である。 子供に対して同様、社会がもっと犬にも目を向けても良いはずではないか。 あくまで人間の都合で飼われている犬達が、ストレスを発散し開放的に遊べる場所がある事 それが長生きの元なのかもしれない。