DOG BLESS YOUのサイトに度々登場してくれる柴犬「こてつ」は、ラジオディレクター森北葉月さんのご両親と三重県で暮らしています。
今回ご紹介するのは、ニューフェイス!。今年の春から森北さんと暮らしている二匹の保護犬「はる」と「ふく」。
どうして保護犬を迎えようと思ったのか。出会いや、犬たちへの想いを伺います。
はじめての野良っこ
私の実家にはいつも犬がいて、「すっごく犬が好き!」というより「犬との暮らしは当たり前」と思って育ちました。大学進学とともに名古屋で一人暮らしを始め、そのままラジオ業界に。毎日が忙しくも充実した日々でした。 何年か経ち、生活と心にも余裕が出始めた頃、何か物足りなさを感じました。その頃実家にいたのが柴犬の「あき」。私が実家を離れてから迎えた子で、私があきと触れ合えるのは実家に帰った時ぐらいでしたが、帰るとしっぽを振って喜んでくれて・・・たと思います(笑)。実家にいる時は、散歩へ出かけてあきとの時間を作っていました。そんなあきとの最後の散歩は2016年の3月。いつも通りに散歩をして、私は名古屋へと戻りました。数日が経ったころ、実家から「あきに悪性の腫瘍があって、もう余命が短い」と連絡がありました。この前散歩していた時には元気だったのに、なぜ?いろんなことを考えながら、その週末には再び実家に帰ろうと予定を立てていましたが、その矢先、訃報が入りました。両親も最後の最後までなんとか助けようと、病院を回っていたそうです。
あきがいなくなった犬小屋はとても寂しく、見るのが辛くて少し実家から遠のいていた頃、父がペットロスになりかけていたのでしょう。母親から「お父さんが犬を連れてきた」とまさかの報告。それが「こてつ」です。
実家では両親とこてつとの生活が始まり、私は帰省してはこてつと遊ぶ… むしろ、こてつと遊ぶために帰っていたかもしれません(笑)。名古屋での生活の「物足りなさ」が「犬のいる暮らし」だと気付いたのはこの頃。とはいえ今の生活で犬と暮らしても寂しい思いをさせるだけ… と、なるべくそのことは考えないようにしていましたが、そンな時担当したラジオ番組のパーソナリティDJ mapiさんが、とにかく犬好き。犬たちを含め、小さな命を大切にする活動もされており、その考え方やその行動力に触発されて、私の中に眠っていた犬に対する想いがどんどん大きくなってきました。
それから1年以上経った頃、私の生活に変化があり、名古屋から地元にUターンすることを決意します。地元で新たな生活を始めるにあたってまず考えたのが「犬との暮らし」。私自身、犬猫の殺処分のニュースをよく耳にするようになり、様々なボランティア団体が、殺処分ゼロ、すべての犬が幸せになるよう頑張っていらっしゃることは知っていましたが、そこまで深く考えたことはありませんでした。当初は「犬を迎えるなら柴犬かなぁ」と漠然と思っていましたが、そのことを思い出し、なんとなく保護犬のサイトを見てみると、登録されていたのは数えきれないほどの保護犬たち。多頭飼いが崩壊して保護された子、飼い主に捨てられて保護された子、保健所で命の期限が迫っている子、飼育放棄で保護された子… いてもたってもいられず、気づいた時には「保護犬を迎える!」と決心していました。その中で気になった子が、山で生まれ育ち、保護された「野犬の子」。保護しているのは同じ県内のボランティア団体「わんらぶ」さんでした。これは何かのご縁だと思いすぐに連絡し、その週末に譲渡会があるので、一度逢いに来てくださいとお誘いいただきました。(vol.2につづく)